住職日記

「長谷寺の住職は現在35世代目。歴史ある寺を守ること、そこから仏教を発信すること、そこが地域に開かれた場となること。課題も夢も山積み。そんな住職の日々と思いをつづります。」

チベットの最近のブログ記事

チベットに伝わる十一面観音のお話

 

 

ある時、観音菩薩は阿弥陀如来に対して誓いをたてます。

 

 

この世の生きとし生けるものをすべての苦しみから救います。

 

もしも、この誓いが揺らぐようなことがあれば、自分の頭が粉々になっても良いと。

 

 

そう阿弥陀如来さまに誓って精進します。

 

 

ところがある時、自分の目が届いていないところで、さらに多くの者たちが不幸に苦しんでいることを知り、観音菩薩は深く驚き悲しみます。

 

その胸中に一抹の不安がわくや、彼の頭は粉々に砕け散ってしまいました。

 

 

これを見ていた阿弥陀如来さまは、観音さまを憐れみ、もう一度生きとし生けるものの多ために精進する機会を与えるため、その砕けた頭をつなぎ合わせ十一の顔を持つ十一面観音菩薩に生まれ変わらせました。


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これは、チベットに伝わるお話としてチベット仏画(タンカ)の絵師である馬場崎研二さんがご著書の『異境』の中で紹介されているものです。

 

長谷寺のご本尊である十一面観音さま。

どうして十一のお顔を持つようになったのかを伝えるお話です。

生きとし生けるものを救いたいという観音菩薩の大きな誓い。

その誓いのありがたさをあらためて感じるお話ですね。

泣き虫菩薩

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泣き虫菩薩

 

チベットに伝わるお話です。


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むかしむかし、泣き虫菩薩とよばれて、皆にばかにされている、ちいさな菩薩がいました。

弱虫で、何をみてもすぐ泣くのです。

踏みつぶされる毛虫をみては、ぽろぽろぽろぽろ涙をこぼし、風に散っていく枯れ葉をみては、ぽろぽろぽろぽろ涙をこぼし、弱くみじめな自分に、ぽろぽろぽろぽろ涙をこぼすのでした。

 

そんな泣き虫菩薩を皆が笑いました。

笑われるともっと悲しくなって、私の悲しみはどこから来るのかと思うのでした。

どれだけ涙をこぼしたでしょう。

いつしか、泣き虫菩薩が流した涙で、小さな水たまりができました。

泣き虫菩薩は、涙の水たまりを見て、いったいどれだけ泣けば悲しみがなくなるのかと思いました。

何千も、何万も、星は巡り、月は満ちては欠け、日は登り、沈みました。

それでも、悲しみも涙もなくなることはありません。

やがて、涙の水たまりは涙の小さな池になりました。

 

泣き虫菩薩は涙の池に立って、泣きながら見わたしました。

泣きながら、毛虫をみて、小さないのちを思いました。

泣きながら、枯れ葉をみて、うつろう世界を思いました。

泣きながら、自分をみて、人間を思いました。

そして、悲しみが、世界に流れていることを、私たちに流れていることを知りました。

 

この時、泣き虫菩薩は、悲しみと永遠にともにあろうと願って、悲しみあるところにいっては一緒に泣き、苦しみあるところにいってはいっしょに震えました。

百千万億もの悲しみや苦しみによりそい尽くして、百千万億粒の涙をこぼして、泣き虫菩薩が流したはかり知れない涙によって、小さかった池は、とうとう大きな大きな涙の湖になりました。

そして、泣き虫菩薩は、大いなる悲しみの菩薩、大悲観世音菩薩になりました。

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(撮影・飯島俊哲)

チベットには、今でも観音さまの涙によってできたという湖があるそうです。

私たちのために流して下さる涙で満たされる湖・・・。

遠く、思い浮かべるだけでもありがたい湖ですね。

 

(明日香村 岡本寺はがき説法寄稿)

チベット問題を知る

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この度、住職が企画にかかわるチベット問題を知るための冊子『悲・c o m p a s s i o n 4 特集:チベットの炎』が刊行されました。

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いま、チベットでは焼身に対する警備が増し、さらに厳しい抑圧が続いています。

自ら声を上げることが許されない状況下では、外でその状況を知る私たちが、危険をかえりみず伝えられた声をすこしでも伝えていかなければと思います。

今回は焼身者の遺言や状況、思い至った背景もお伝えできればと内容も濃くなっております。ぜひお近くの方にもおすすめいただいて、多くの方々に託したいとおもいます。

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どうぞよろしくおねがいします。


長谷寺にて販売中!

 

■頒布協力のお願い 一般頒布価格 1冊 800円(内税) 


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※振込手数料、送料はご負担ください。

送料=5冊ごと×200円

 

※買取頒布 2 0冊から 頒布価格500円(内税)

一般頒布での差額300円を頒布費用、チベットへの支援費用、活動費用におあてて下さい。

 

※振込手数料、送料はご負担ください。送料= 20冊ごと× 500円

 

■お申し込み

郵便振替で送料と代金を払込下さい。入金確認後、発送せていただきます。

郵便振替 :口座記号番号 =0500-1-83781加入者名 =チベットの風

お問い合わせTel.090-4951-0018 宮坂

 

悲・コンパッションcompassion

 

[発行]チベット問題を考える有志の会・チベットの風

編集室/〒 388-8014長野市篠ノ井塩崎長谷白助金峯山長谷寺内

http://tibetnokaze.com

みだの湖 - 泣き虫ぼさつの物語 -


あるところに、ふたりの兄妹がいました。

とてもとてもかなしいことがあって、

ふたりはいつも泣いていました。

泣いているふたりをなぐさめようと、
大人たちはお菓子をあげたり、

歌をうたったりしましたが、
かなしみがあまりにふかくて、

甘いお菓子も、楽しい歌も、
ふたりの涙をとめることはできませんでした。
       


写真集『リトルチベット』を紹介するMovieです。



1959年のチベット蜂起以来インド、ネパールには、亡命したチベット人達が暮らす村々(リトルチベット)がある。

著者は2006〜2009年までの期間、現地を訪れ、そ­こに暮らす彼等に寄りそいながら交流し撮影を行なった。

この本はチベット人亡命者の存在を世界中に伝えていている。

このVTRは美しく感動的な、写真集リトルチベットのムービーバージョンである。




チベットのこと、忘れないでほしい。

人間は

歴史という時間軸と

土地という間軸の

合点に生きている
(中島岳志)

その「土地」を奪われ、追われている人々がある。

存在の根拠を奪われている人々がある。

その土地が、本来の人々の願いや歴史性と無縁な価値観で、

どれほど発展しようとも、

それは間違っている。

豊かになれば、発展すれば、それでいいという

近代や現代の国家が追求してきた価値観の「答え」が、

チベットや原発事故に顕れているのではないだろう。


ダライ・ラマ法王、中国人有識者とテレビ会議で対話(議事録編)

2011年1月4日、ダライ・ラマ法王と中国人有識者がインターネットを通じて対話するテレビ会議が行なわれた。ダライ・ラマ法王はダラムサラの官邸から参加し、中国人有識者側からは、作家の王力雄(Wang Lixiong)氏、人権派弁護士の滕彪(Teng Biao)氏、北京を中心に活動する弁護士である江天勇(Jiang Tianyong)氏が参加した。対話は、ダライ・ラマ法王が中国本土のさまざまな地域の中国人から寄せられた質問に答える形式で行われた。以下はその議事録である。

と、いうことがあった。

興味深い対話ですから、みなさんもお読みくださいぁい。

ダライラマ法王日本代表部公式サイト

 

故郷を、奪われた人の祈り

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上野駅の電車の発車ベルの音について、こんな話を聞いた。

たまにしか東京には行かないが、いつの頃だったか、電車の発着の音が昔ながらのベルから音楽のようなものになった。

初めて聞いたときは、何だかよく分からず不思議な気がした。

そんなふうにして、電車の発車のベル音が変わっていく中で、東北方面の電車の発着音だけは変わっていないという。

あるいは、いわゆる「都市伝説」なのかもしれないが、それは遠く故郷を離れて東京で暮らした東北の人たちのご苦労や望郷の思いに敬意を表すため、昔の音のままにしているというのである。

都会の駅は、ふるさとへと通じるのであるが、この話しが本当なら、JRもやるなぁ、と思うのである。

 

 

2008年の4月19日のブログに、こんなことを書いた。

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◇僕の夢

僕は夢見ている。

いつか、ダライ・ラマ14世が善光寺様にお参りにいらっしゃることを。

そして、善光寺一山の和尚様たちを中心にして、日本中のお坊さんや多くの信者、もちろん他宗教の神父さんや信徒さんとともに、あの国宝の大本堂でチベットの解放はもちろん、非暴力と対話に基づく世界平和を祈りたいと。

ダライ・ラマ14世が『お数珠頂戴』をなさってくれたら、どんなに素敵だろうか。

 

来年の御開帳なんか、どうかなあ。 

 

もちろん、来ていただくことだけではなく、チベットの平和的解決こそが、真の夢として描かれ実現されていくべきことである。

 

僕の夢はともかくとして、善光寺様には、宗教的なリーダーとして、今まで以上に慈悲や愛を守り、与え続けて欲しい。

南無善光寺如来

南無阿弥陀仏

 

合掌

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http://www.hasedera.net/blog/2008/04/post_46.html

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と、このように書いた「夢」が、実現したのである。

考えてみたら、すげえ。

 

ダライ・ラマ法王210年 6月長野来訪記念        

写真展「1959年ダライ・ラマ法王」

 

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1959年3月、ダライ・ラマ法王と8万のチベット人が、雪深いヒマラヤ山脈を越え、インドへ亡命。

写真は、59年春、亡命直後にインド・アッサム州テズプール近くのミマサリ地域で撮影された当時最大のチベット難民キャンプの記録写真である。

 

期間:平成22年6月19日(土)から21日(月)まで

時間:10時から5時まで《無料展示》21日は4時まで

場所:地蔵庵 長野市権堂町2275


大きな地図で見る

 

(セントラルスクエア左横・やま茶屋角入る10m)

 

 
主催:写真展「1959年ダライ・ラマ法王」

代表/林久義 

長野事務局(チベットの風

 

今日は、チベットの人たちにとっては、とても大切な日です。

半世紀くらい前に、突然、「チベットはもともと中国の領土である」として、中国政府の軍隊が押し寄せてきて、不平等な条約や「人民の解放」を掲げて、それまで長い間守られてきたチベット人の暮らしを力で変えてしまいました。

世界の潮流は民主化であり、実は、「前近代的な制度」を維持していたチベットの人たちも、欧米人や日本人を招いて少しずつ国の制度改革を進めていましたので、共産主義に基づく社会改革に対しても、当初は辛抱強く従っていました。

ダライラマ法王御自身、「共産主義」には耳を傾けるべきものがある、と進んで学んでいたと述懐しています。

でも、自分たちの祖先が大切にしてきた信仰や、暮らし方を否定され、そのシンボルであるダライラマ法王の存在まで軽視された挙句に、その命まで危険になってきた時、人々は、「もう我慢できない」と、自分たちの伝統や精神文化の誇りをかけて、蜂起したのです。

それが、1959年の、3月10日、今日でした。

 

チベットのことを知ろう

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第一回 チベット問題勉強会のお知らせです。

日時:第1回 2/14(日) 13:30~15:00

場所:もんぜんぷら座 3階
今年の六月、長野の善光寺さんにダライ・ラマ法王をお迎えするに先立って、地元長野ではチベット問題の解決を願う若者たちの呼びかけで、チベット問題の勉強会が開催されます。

この勉強会では、素朴な質問に正しい情報を提供してくれる関連図書をもとに、Q&A方式で、下記のような日本人のだれもが抱く「チベット問題ってなんなの?」という初歩的な疑問に答えつつ、事実や問題の本質を一緒に学んでいける企画となっています。

  • チベット問題とは何か?
  • なぜダライ・ラマ14世はダラムサラにいるのか?
  • なぜチベット人たちは命を懸けて亡命し続けるのか?
  • なぜ彼らは自分たちの場所、チベットへ帰れないのか?
  • なぜ、チベット支援をするのか?
  • チベットにとって、3月10日、という日はどのような意味がある日なのか?
  • チベットにあるお寺は現在、どうなっているのか?
  • チベットのラサにある世界遺産のポタラ宮殿の入場料はいくらか?

 

チベット医学・絵解き講座 全7回

~コモロDEチベット~

 八世紀、神秘の国チベットで編纂されたというチベット医学聖典・四部医典は17世紀に80枚の絵解き図として表わされ、民衆にとってより分かりやすく親しみやすいものになりました。本講座では80枚の紙芝居=絵解き図をテキストに用いて、医学の教えだけに留まらず、チベット仏教、歌、風習など多様なチベット文化の世界にみなさまをご案内します。

 

ダライラマ法王、善光寺へ

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houou2010.jpgのサムネール画像
 

来る6月20日、ダライ・ラマ法王14世が、善光寺に参拝されることになりました。

その折、長野市で記念講演が行われます。

 

一度でも、その目でご覧になり、その声を聞き、同じ空気を呼吸する。

映画『チベット・チベット』のキム監督が、法王と初めて出会った時の印象についてこんなふうに話していました。

 

たとえば、海にもぐって泳いでいたら、目の前に突然大きな鯨が現れたような、そんな感じ。

 

皆さんでお迎えしましょう!

 

※檀信徒先行発売は終了しました。

ローマ宣言とチベット

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今日、チベット問題は暗礁に乗り上げている。

国際的な中国の地位向上に比例して、その問題の解決に向けて他国は中国政府に言い難い状況が進む。

その一方で、中国は国際社会での存在感が増すにも関わらず、この問題を解決しないでいることは、他国からの信頼を得られないことになる。

私たちはいったいどんなスタンスを取っていくべきなのだろうか。

ダライラマ法王日本代表部のサイト内に、過日開かれた国際的なチベット問題に取り組む集まりの宣言が紹介されている。

僕も参加している、日本の僧侶たちの集まり「宗派を超えてチベットの平和を祈念する僧侶の会」も、問題提起をしながら、どのような活動を展開していくべきなのか、模索が続いている。

そんな僕らにとって、この宣言はひとつの大きな指針を与えてくれている。

代表部のサイトからの引用ですが、お読み下さい。

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第5回チベットに関する世界議員大会は、2009年11月19日、「チベットに関するローマ宣言」および今後数年間の行動計画を採択して幕を閉じた。

 

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