三十三夜祭とお施餓鬼

今年も、8月9日夜に三十三夜祭(三十三灯籠)、
8月10日にお施餓鬼が行われました。

コロナウィルス再拡大のため、今年も一般のご参拝はなしとなり、役員さんだけでとり行われました。
見られなかった方のために、この寺嫁ブログでお知らせいたしますね。

*三十三夜祭

三十三夜祭は、400年以上も続く古い雨乞い祭で、長野市無形民俗文化財に指定されています。
昔、塩崎の里がひどい日照りで苦しんだ時、長谷の観音さまに雨乞いをしたところ恵みの雨が降り、感謝をこめて山崎地区の三十三軒がひとつずつ提灯を捧げて、御礼参りをしたのが始まりと伝えられています。

住職による護摩祈祷の後、
塩崎スポーツクラブの方たちによる太極拳と、お子さんたちのダンスの奉納。
そして、長谷太神楽保存会の皆さまによる御神楽の奉納がありました。
太極拳の動きはゆったりとして美しく、お子さんたちのダンスはキレッキレ!

縮小ではありましたが三十三灯籠が灯り、
観音堂が夜空に黒々とそびえ、
ちょうど杉の梢に月が輝き、
境内で奉納される御神楽は、とても幻想的で荘厳で、
どこか違う時間に迷いこんだような不思議な気持ちになりました。

400年前にも、同じ場所で、同じようにこの景色を見ていた人たちがいる。
その方たちも、もうすぐお盆に帰ってこられるのだ・・・と。

*お施餓鬼

翌日10日はお施餓鬼です。
お施餓鬼は、餓鬼道に落ちて飢えに苦しんでいる餓鬼に食べ物を施し、あらゆる精霊やご先祖を供養する法会です。
長谷寺では、信州の丸ナスや、山盛りのご飯をお供えします。

施餓鬼棚

私は、お施餓鬼とは、人の中にある優しい心を、思い出させてくれる行事だと思っています。

本堂での
お施餓鬼の様子

コロナウィルス以前は、法要の後100人ほどの宴席があり、
檀家さん同士のにぎやかな交流の場ともなっていました。
女性のご参加も多く、お施餓鬼には誘いあってお寺に行くんだと、楽しみにして下さっていました。

今年は、どうぞ写真で、雰囲気を味わってくださいね。

お施餓鬼が終われば、もうすぐお盆ですね。
暑い夏、皆さまお体ご自愛くださいませ。

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