送り盆の日

今年も送り盆を迎えますね。
皆さま、ご先祖さまとよいお盆をお過ごしになられましたでしょうか。

送り盆の朝のお寺には、蓮の花がひとつスッと咲き、真っ青な空の下、百日紅も鮮やかに咲いています。

送り盆の日の百日紅

今年のお盆は、長老・住職・息子と、お手伝い下さるお坊さま2人、合わせて5人で、13日~16日まで棚経に回らせていただきました。1軒1軒、お仏壇や精霊棚の前でお経をあげさせていただくのです。
お留守番の寺嫁と下の子は、電話や来客対応、そしてお昼に戻られるお坊さまたちの昼食や、1日3回の御供のしたくと、こちらはこちらで忙しいのが、お寺のお盆ですね。

そんな我が家では、毎年お盆の夜に観る映画があるのです。
「リメンバーミー」という映画。ご存知の方もおありでしょうね。

1年に1度、亡くなった方が家族のもとに帰ることができるという、メキシコの伝統文化「死者の日」。
祭壇に写真を飾って、大切にご先祖さまを迎える想いと、亡くなった方たちがなお、家族を愛しく想う気持ち✨。
そして、心の核に最後まで残る、深く愛された記憶。

詳しいストーリーは書きませんが、精霊棚をしつらえ、お位牌を並べてご先祖さまをお迎えする日本のお盆にぴったりで、ご先祖さまへの感謝と、ご先祖さまからつながる命を生きていることへの感謝がわいてくるのです。
涙もろい私は、毎年ぽろぽろ泣きながら観ています。
まだご覧になっていない方は、ぜひ1度ご覧くださいませ。

信州は、お盆を境に夏が後ろ姿になり、少しずつ秋の風が吹き始めます。
そんなかすかな秋の気配の中、懐かしい大切な人たちをまた見送る送り盆は、少し淋しい日。
感謝をこめて、ご先祖さまたちをお送りしましょうね。
ナスの牛に、お土産をたくさん乗せていってもらいましょう!

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