絵解き日記

涅槃図の鳥~スズメとツバメ

3月18日、長老と住職がウグイスの初鳴きを聞きました。

同じ日、ラジオにも長野県の方から、
ウグイスの初鳴きを聞いたと投稿がありました。
まだあまり上手ではなく、若い人たちが「~じゃね?」と
いうようなアクセントで、「ホケキョ?」と鳴いたとのこと。
長野のウグイスたちが、そろそろ鳴きはじめたようです。

長谷寺の涅槃図に、ウグイスはいたかな?と探してみましたが、
たくさん描かれている鳥たちの中に、ウグイスの姿はありませんでした。
ではかわりに、身近な鳥、スズメとツバメについてご紹介しましょう。

長谷寺の涅槃図の右下にいる
スズメとツバメ

涅槃図にはたくさんの物語が描きこめられていますが、
動物や鳥たちの小さな物語もあります。

お釈迦さまが涅槃に入られる(お亡くなりになる)
と聞いたスズメは、とるものもとりあえず、
茶色い野良着のままクシナガラに駆けつけました。
一方ツバメは、人前に出るのだからと
お化粧をして頬紅を塗っていたので、
涅槃に遅れてしまいました。
この時から、健気なスズメはお米を食べても良い、
ツバメは虫を食べるように、と決められたのです。

このお話を知った時、なるほど~と思いましたが、
よく考えたら、私はすっぴんで出かけられるかしら?
いや、無理無理…
お化粧していたツバメの気持ちも、分からないではない。
さすがに気の毒だと思ったのか、

そのかわり、ツバメは人の家の軒下に住んでも良い、
ということになりました。

という1文が付け加えられていることもあります。
こうした小さな物語は、土地土地で少しずつ形を変えて、
昔話として語り伝えられています。

頬を紅く塗った涅槃図のツバメが、
空に向かって鳴き声をあげています。

今朝、私もついにウグイスの鳴き声を聞きました。