絵解き日記

弘法大師の絵解き

今年2023年は、真言宗にとって大切な年。
弘法大師ご誕生1250年の記念すべき年です。

実は長谷寺には、1836年制作の絵伝「弘法大師行状図」があります。
なんと4幅で100場面!

長谷寺所蔵「弘法大師行状図」
4幅100場面

本堂の天井から床まで届く大変大きな絵伝で、お大師さまご誕生の場面から、高野山でのご入定のその後まで、お大師さま(弘法大師空海)のご生涯の、ありとあらゆる物語が描き込まれています。

そして今年は、私が長谷寺に嫁ぎ、縁があって「釈迦涅槃図」の絵解きを復興させていただいて、ちょうど25年という年でもあります。

あまりに大作のためか、長い間出されることがなかった「弘法大師行状図」。
お大師さまの記念の年に、この絵を出さないわけにはいかない!
25年間絵解きを続けさせていただけた感謝もこめて・・・

そう決心して、半年近くかけて100場面のひとつひとつを検証し、ついに今年5月13日に、「弘法大師行状図」の絵解きを復興させていただきました!

「空海マンダラ」と名づけた、智山声明と絵解きの口演。
なんと…155人もの方がいらしてくださったのです‼
嬉しくて、涙が出そうになりました。

広い庫裏なのですが、人でいっぱい。
大玄関の外まで立ち見の方があふれ、割れんばかりのあたたかい拍手のなか、弘法大師のご生涯を語る絵解きをさせていただきました。

真言法響会の皆さまの声明も、お寺中に荘厳な響きが満ちて、本当に感動でした。

ご誕生1250年の記念の年にめぐり合うことは、なかなかないご縁。
この年に弘法大師の絵解きをついに復興できましたこと、本当にありがたく思っています。

これからも大切に、お大師さまの絵解きを続けてまいります。
またどこかで、お大師さまのご生涯の絵解きに出合って下さいませ。

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