住職日記

「長谷寺の住職は現在35世代目。歴史ある寺を守ること、そこから仏教を発信すること、そこが地域に開かれた場となること。課題も夢も山積み。そんな住職の日々と思いをつづります。」

謹賀新年

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新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

 

皆々様のこの一年が、より善き一日一日でありますよう、ご祈念申し上げます。

御本尊十一面観世音菩薩さまのご加護がありますように、ご祈念申し上げます。

 

年頭に当たり、詩人の山尾三省さんの詩をひとつ、皆さまのお贈りいたします。

 

 

お正月

                   山尾三省

 

新しく 巡りきた 天地のただなかで

正座をして

背骨を すっと立てて

 

おめでとう ございます

 

心から祝う 心の中に

お正月様という 神は宿る

 

みんなで見 味わうことさえできる

お正月様という

神があることを

 

忘れてはならない わすれまい

                            『親和力』くだかけ社 所収

 

古き歳が去り、新しき歳が来たること。この不思議。

私たちの祖先は、命が来たり、また還りゆくこの世界の営みを深く深く見つめ続け、年々歳々の中に生きて在る不思議を、文字通りに、「有り難く」感じ、無事に新年を迎える目出度さを噛み締めたのでしょう。

けっして、当たり前ではない、今命ある有り難きを、このお正月に深く噛み締めたのでしょう。

どうぞ、皆々様も、このお正月の何処かで、テレビも、スマホもない時間をもって、ひとり静かに座り、できたら正座をして背筋を伸ばし、もちろん足が痛ければ椅子でもよいから静かに座して、お正月を無事に迎えたことをお祝いしましょう。

かつて誕生を祝われ、七五三を祝われ、進学や成人や就職や結婚を祝われていた若者も、やがては格段誰にも祝われない人生を淡々と歩みます。

でも、命あるは有り難く、命そのものが尊く目出度いのですね。

ですから、誰に祝われるのでなくても、こうして生きて在ることを、自ら祝いましょう。

わが命をお祝いしましょう。

それを感じさせてくれるお正月様を心から心からお祝いしましょう。

すると、その目出度い命を授けてくれた方々や支えてくれている方々や縁ある方々に、おのずから「ありがとう」という思いが涌いてまいります。

 

お正月様をしっかり心からお迎えして、今年は「ありがとう」と心から言える人になるよう、ともに勤めましょう。

 

長谷寺 住職 慶澄 合掌

 

 

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2016年3月

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