住職日記

「長谷寺の住職は現在35世代目。歴史ある寺を守ること、そこから仏教を発信すること、そこが地域に開かれた場となること。課題も夢も山積み。そんな住職の日々と思いをつづります。」

遠く離れていても

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3月23日 曇り 晴れ 

 

実際に会ったことも少ないし、じっくり話したこともあまりないのに、気持ちが通い合う遠方に住む友人がいて、SNSでやり取りをしている時、ふと弘法大師の言葉を思い出しました。

 

古人は面談を尊ばず。

尊ぶところは道を同じくするに在るのみ。


弘法大師 真如法親王.jpg

弘法大師空海像 京都智積院蔵


その心は、「昔の人というものは、顔を合わせて話すことよりも、離れていても、志を同じくして生きていることを尊んだものだ」という感じですね。


今は、メールとかラインとか、すぐにつながることができるし、車や電車あるので、すぐに『面談』もできます。しかし、会っていても、心ここにあらずだったりすれば、むしろ気持ちは遠く離れています。

でも、友人がいて、日頃は遠く離れて暮らしていてなかなか会えないとしても、「きっとあいつも今頃は頑張ってるだろうな」と思うと、なんだか力が涌いてきて、「明日も頑張ろう」と思える時があるのではないでしょうか。

会わなくても、離れていても、「ひとりじゃない」、そんなふうに思える仲間。そんな友人が一人でもできたら、人生の大きな財産ですね。

 

弘法大師は、大変に優れた方でしたが、そのぶんだけ、孤独であったかもしれません。身近に、同じレベルで、同じ感覚で、世界を見、味わい、語りあえる友があったかどうか。。。そう思うと、この言葉、弘法大師にも、どこか遠くに、道を同じくする仲間があり、その人を想い励まされていたのかもしれませんね。

この言葉、皆さんも味わってみてください。

 

合掌

(住職記)

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