住職日記

「長谷寺の住職は現在35世代目。歴史ある寺を守ること、そこから仏教を発信すること、そこが地域に開かれた場となること。課題も夢も山積み。そんな住職の日々と思いをつづります。」

温かな陽ざしに誘われて

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温かな陽ざしに誘われて

 

3月1日。晴れ。

朝は冷え込んだけれど、春めく陽射しで10時頃にはだいぶ暖かくなった。

そんな温かさに誘われて、毎月の命日に「月参り」をしているお檀家さんのお宅に歩いていくことにする。

お寺の石段を歩いていくと、散歩をしている人とすれ違う。

みんな春に誘われて出てきたのだな。

啓蟄は近い。(虫と一緒にしてはいけないかな(笑))

 

月参りのお宅では、お仏壇で一緒に般若心経をお唱えする。

今日は御詠歌も唱えさせて頂いた。

お経が住むと、いつも奥さまとのお茶のひと時。

信州はお茶のみ文化が高度に?発達しているので、誰かが家に来るといろんなお茶うけが並ぶ。

私もそれがいつも楽しみ。

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美味しいお茶と漬け物を頂いて失礼する。

ちょうど昼時で弥生の陽射しはとても温かだ。

お寺への道を、どこを歩いていこうかと思いながら選んだのは、車道がなかった昭和30年代まで、村の人たちがお寺に登っていくのに行き来していた畑の中の道。

「ほら、あの道を通ってみんなお寺へ来たもんだ」

と、子供の頃に父に聞いたのを思い出した。

その畑道に入るとすぐに、足元にオオイヌノフグリがたくさん咲いているのに気がつく。小さな花なのに、その淡い青を輝かせて春の到来を告げている。

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この畑道は、しばらく行くと『鶴萩古墳』という古墳の横を通る。

一件小規模な円墳だけれど、中の石室には巨大な石が用いられるなかなか立派な古墳だ。どんな人が埋葬されたのか知る由もないが、その先室への入り口にもオオイヌノフグリはたくさん咲いていて春ののどかさもひとしおだ。

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日当たりのよい場所には少し気の早いタンポポも顔を出していた。

 

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まだ朝夕の寒さは厳しいけれど、確かに春を感じる信州さらしなです。

 

こんな季節の長谷寺もいいですよ。

こころ穏やかになる、少し温かな春の日に、観音さまにお参りください。

(住職記)

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